こんにちは、現役路線バス運転手のだいきです。
バス業界に転職を考えている方にとって、まず気になるのは「労働環境」ではないでしょうか。営業職時代は日々のノルマに追われ、残業をしていましたが、バス業界に入ってからは、また違った意味で時間と向き合う仕事になりました。
バス運転手として働く上でぜひ知っておいて欲しいのが「改善基準告示」です。これはバス・タクシー・トラックなど運転業務に従事する人たちの労働時間や休息に関する国のガイドラインで、2024年4月1日に大幅に見直されました。
今回は、これからバス業界に転職しようと考えている方に向けて「改善基準告示」を重要なポイントに絞って分かりやすくご紹介します。
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はじめに|改正の背景にあるのはドライバー不足と健康被害
今回の改正は、深刻化するドライバー不足や過重労働による健康問題・自己リスクを軽減するために行われました。これからバス業界に飛び込む人にとっても、この改正を正しく理解しておくことは「安全な働き方」を選ぶための大きな指標になります。
「改善基準告示」の重要なポイント
1.連続運転時間の上限
連続運転時間は最大4時間までと定められています。4時間を超える前に、30分以上(分割可)の休憩を取らなければなりません。これは事故防止のための絶対ルールであり、運行管理者によって厳格にチェックされます。

実際、私は大幅な遅れにより、連続運転4時間を超えそうな時、運転を交代した経験もあります。
2.休息時間(インターバル)
1日の休息期間(インターバル)は、継続11時間与えるように努めることを基本とし、9時間を下回らない、となっています。つまり、9時間を下回らなければOKということです。そのため、9時間ギリギリの日も現実にあります。休息時間が短いと疲労が蓄積して健康被害や事故につながりかねません。バス会社の努力だけではなく、自己の健康管理も大事になってきます。

個人的には通勤時間を短くすることも大事と思っています。家から近い勤務先がお勧めですね。
3.拘束時間
改善基準告示では、拘束時間(出勤から退勤までのすべての時間)にも明確な上限が設けられています。
【1か月】
原 則:281時間以内
【4週平均1週間】
原 則:65時間以内
【1日】
原 則:13時間(最大15時間)
つまり、短期的にも長期的にも過密勤務を防ぐ仕組みになっています。
4.13勤のルールとは?
バス業界には「13勤」という言葉があります。これは13日連続で勤務できるが、14日目は必ず休まなければならないというルールです。運転手不足で13勤をお願いするバス会社、お金が必要なので13勤する運転手もいます。
ただし、これはあくまで特例的な扱い。運転士の健康管理を考えると、連勤が続くようなシフト体制には注意が必要です。過去の私なら「13連勤?前職なら普通だったよ」と思っていたかもしれませんが、今ではあり得ないと感じます。

お金が必要な運転手の中には、13勤する方もいます。私の場合は13勤をしません。健康管理も大事ですから。
まとめ:改善基準告示を知ることが、自分を守ることにつながる
営業職からバス業界に転職して感じたことは「休むことも仕事のうち」という意識の大切さです。
改善基準告示は、バス運転手自身の健康を守るためのもの。運転は集中力と責任が求められる仕事だからこそ、休むべき時間にしっかり休める職場を選ぶことが重要です。
求人を見て「シフトがきつそう」「インターバルが短い」など不安を感じたら、面接の時に聞いて見たらよいですね。
この記事が、あなたの転職活動に少しでも役立てれば嬉しいです!
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