営業職から路線バス運転手に転職して、日々感じることのひとつに「オートマ(AT)車の多さ」があります。運転手になる前は「バス=マニュアル(MT)」というイメージが強かったです。でも、実際に働いてみると、オートマのバスが思っていた以上に多く、週の半分はオートマ車を運転しています。
最初は正直、マニュアルの方がかっこいいと思っていました。シフトを操る感じが「運転してる感」をくれて、なんだか玄人っぽくて。最初の数カ月はマニュアルで走ることに楽しさを感じていたんですが、次第にその気持ちは変化していきました。
なによりオートマは「楽」なんです。毎日の疲労の蓄積具合が全然違う。特に、渋滞時や坂道発進が続くような状況ですね。マニュアルでは神経を使いますし、クラッチ操作で足が疲れることも多い。オートマなら、そういったストレスがグッと軽減されます。長時間の勤務では、少しの負担が積み重なって意外と大きな差になるんですよね。
それでも、マニュアル派の先輩もいます。理由を聞くと「オートマだと眠くなるから」という声も。確かに、運転中にやることが少ない分、気持ちが緩んでしまうというのは分からなくもありません。でも、逆に言えば、それだけ運転に集中できる環境とも言えますよね。
ひとつだけ、オートマで気になる点があるとすれば、ギアチェンジのタイミングを自分でコントロールできないこと。例えば、発進しようとアクセルを踏んですぐ、信号に引っかかりブレーキを踏むような場面。オートマは加速しようとしているところに、私は減速させようとするわけですから、バスはガタつきます。その瞬間だけを見たお客さんは「運転が下手だな」と思われるかもしれません。運転手としてはちょっと悔しい瞬間です。
その点を考慮しても、やっぱりオートマの方が良いと感じています。なにより体への負担が軽い。長く働くうえで、この「疲れにくさ」は大事なポイントです。
これから路線バス運転手を目指す方、特に主婦の方やミッション車の運転にブランクがある方にとって「オートマ車が多い」というのは安心材料になるのではないでしょうか。ミッション車の操作に不安があっても、実際の現場ではオートマ車の方が多いので、心配せず一歩踏み出してみて欲しいと思います。
転職して初めて気づく現実って、意外と多いものです。これからも、そんな「リアルな声」を発信していきますので、路線バス運転手への転職を考えている方の参考になれば嬉しいです。
働きやすい職場を探そう!ドライバー専用求人サイト



