40代未経験からバス運転士を目指す方へ。新人研修の座学・実技の濃密な内容、安全確認の徹底、同期との支え合いなど、現役運転士がリアルに語ります。初心者目線で「研修の全貌」を理解できる記事です。
はじめに|40代未経験からスタートしたバス運転士の新人研修
こんにちは。現役路線バス運転士のだいきです。
今回は、私が40代で未経験からバス業界に飛び込み、2~3か月の新人研修をどう乗り切ってきたか、リアルな体験談をお伝えします。
年齢に関係なく「新人は新人」。若いうちは勢いで乗り越えられた緊張も、年齢を重ねると余計にプレッシャーとして重く感じますよね。それでも、日々の「一歩ずつ」が成長につながった実感がここにはあります。
新人研修ってどれほど厳しいの?
バス会社によって違いはありますが、私が体験した研修は以下のように構成されていました:
- 座学(1ヶ月)
- 実技(1~2ヶ月)
合計2〜3か月の研修中、未経験者にとっては「甘くない」内容の連続でした。若いメンバーとの同期もいますが、私の場合、未経験者枠で経験者より1週間長いカリキュラムが組まれていました。
座学編|命を預かる仕事だから、内容は濃密
初日のテキストが分厚くて驚いたのを今でも覚えています。内容は以下の通り:
- 道路交通法・運輸規則
- 就業規則・服務規程
- 運賃体系と料金収受方法
- 安全運転の基本
- 事故・トラブル時の対応フロー
…など
これらは、「命を預かる」重みを実感させる学びでした。法律や規則の理解が、安全運行とお客様対応の基盤になるとしっかり叩き込まれました。
実技編|「安全確認」「ブレーキ」「ギアチェンジ」に泣いた日々
実技研修では、ドライバーとして必要な運転技術と安全意識を徹底的に鍛えられます。特に以下の3点は何度も指導されました:
- 車内外の目視確認しながら運転
- やわらかいブレーキ操作
- メリハリをつけたギアチェンジ
やわらかいブレーキの難しさ
新人の私には最も苦手だった「やわらかいブレーキ」。軽く踏んでも効かず、強く踏むと「ガクッ」と急ブレーキに。教官からは
「お客様が転びますよ!」
と叱咤されること数回あり、悔し涙が出そうになった日もありました。
メリハリあるギアチェンジの習得
特に登り・下り坂でのギア操作はテクニックが要ります。メリハリなく変速すると、車体の揺れや速度変化が大きくなり、安全運転ができません。毎回の指摘を受けながら、少しずつ感覚をつかんでいきました。
同期と先輩の支えがあったから乗り越えられた
研修中に何度も心が折れそうになりましたが、支えになったのは“人”の存在でした。
- 同期の励まし合い:「一緒に乗り越えよう」
- 先輩運転士の声かけ:「焦らんでええよ」「大丈夫やで」
何気ない一言がどれほど心強かったか分かりません。声に出して頑張る自分が、どこか誇らしくもありました。
研修が終わって感じた「次のスタート」
研修最終日、感無量でした。
「やっとここまで来た…!」
スタートラインに立てた安堵と、自信に満ちた爽快感に、胸がいっぱいになりました。もちろん、「これからが本番」と気持ちも切り替わりましたが、研修の日々があったからこそのスタートです。
新人研修で得られる能力・成長
研修を終えた今、以下のようなスキルや自信が身につきました:
- 安全運転の意識と技術
- お客様への丁寧な対応
- 法令・規則の理解と実践力
- コミュニケーション力の向上
- 予期せぬトラブル対応力
よくある質問(Q&A)
Q1. 研修の内容が不安です…。初心者でもついていけますか?
→ 経験者がサポートしてくれるので大丈夫。焦らず、少しずつ身につけていけば着実に上達します。
Q2. 何か挫折しそうになったら?どうすれば?
→ 同期や先輩との会話が何よりの支え。相談するだけで心が軽くなります。
Q3. 研修期間が短いと思ったら追加で延長できますか?
→ 普通あります。私も未経験枠で1週間延長されました。相談すれば個別対応してくれます。
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まとめ
新人研修は確かに厳しいですが、その分「成長実感」も大きいです。「甘くない」と感じた研修だからこそ、運転士としての自信と誇りが育まれます。
この記事が「バス運転士を目指すあなた」の参考になれば嬉しいです。