「毎朝・毎夕のアルコールチェックってどんな手順?記録はいらない?実際どうやってるの?」
そんな疑問に答えるべく、現役バス運転士のだいきが、2025年現在の法改正を踏まえた実務ルールと注意点をわかりやすく解説します。
目次
アルコールチェックはなぜ義務化されたのか?
バス運転士など「事業用車両(緑ナンバー)」の運転者は以前から運行前後にチェックが義務付けられていましたが、2022〜2023年の法改正
- 2022年4月:運行前後の飲酒の有無の目視確認と記録が義務化
- 2023年12月:対面&アルコール検知器使用の義務化と、機器保守が法的に明記
チェックの流れ:いつ・どうやって行うの?
- タイミング:運行を含む業務の「出勤時」と「退勤時」の1日2回が基本
- 方法:
- 対面確認(声色・顔色・匂いなど)+検知器による測定
- 電話やビデオ通話でもOK(直行直帰の場合など)
- 記録:検査者・時間・方法・結果などを1年間保存
写真・録画記録も義務化!2025年版チェック対応
さらに近年の改正により、以下も新たに義務化されました:
- 点呼・アルコールチェック中の写真または映像記録の保存(90日以上)
- クラウドやデジタコなどを用いたリアルタイム管理も法的に認められるように
チェック記録に必要な項目
- 点呼担当者・運転者名・車両番号
- 日時・対面or非対面・検知器使用の有無
- 酒気帯び判定・指示事項・その他必要情報
これらは法令で定められており、書式は自由ですが、記録漏れがないフォーム設計が大事です。
機器の故障・補助者によるチェックも可
- 検知器は常に正常に保つ必要があり、定期的な点検が義務化
- 安全運転管理者が不在時は、副担当者や補助者でもチェック可
チェック拒否や陽性反応が出たら?現場の対応は?
もし拒否されたり酒気帯びがあった場合、即時「運転させない」対応が必要です。緊急時は事務処理や他業務へ振り分けます。社内ルール整備も忘れずに。
現役運転士からのアドバイス
- 朝礼前に機器起動&電池確認→点呼・検査→記録記入(表か専用システムでOK)
- 直行直帰時は必ず検知器携帯+ビデオ承認(顔が映るように)
- 記録メモではなく、クラウド保存で事故対応や指導にも強い
まとめ:アルコールチェックは「習慣」と「安心」
現在のアルコールチェック制度は、「目視・検査・記録・保存・写真/映像記録」と5段構えで強化
「面倒」「やりすぎ?」と思うかもしれませんが、これをしっかり守ることで、「万が一」の際にも会社としても運転手としても責任を回避できます。