バス運転士として日々乗務していると、冷や汗をかくような“やってもうた”という瞬間が何度かあります。
今回はその中でも「マイクの切り忘れ」という、運転士なら一度は経験がある(?)失敗談をご紹介します。
マイクの切り忘れ、それ…お客さんに聞こえてますよ!
バス運転士の業務では、マイクを使ってアナウンスする場面が多々あります。
- 「発車します」
- 「ドアが閉まります」
- 「○○バス停に停まります」
- 「足元にご注意ください」
こういった案内は、基本的に“内マイク”や“外マイク”を使って、状況に応じて切り替えています。
そして大事なのが、使い終わったらマイクを“切る”こと。これを忘れると、とんでもないことが起きるんです…。
思わず独り言やクシャミが…
私がやってしまったのは、信号待ちから発車しようとしたとき、突然、隣の乗用車が急に車線変更してきて、私のバスの前に割り込み。
「なんちゅう運転しとるんや」
思わずつぶやいたんですが、マイクのスイッチを切り忘れていたせいで、車内の乗客に丸聞こえだったんです。
他にも、くしゃみしてしまったり、「あ〜減ったなぁ」の独り言が流れてしまったことも…。
幸い、苦情にはなりませんでしたが、心の中では反省しまくりでした。
先輩運転士の“外マイク”失敗談
ちなみに、私の先輩はもっと大胆な失敗をしたことがあります。
ある朝の始発便、バス停には予想以上のお客さんがズラリ。思わず、
「なんや、こないにおるんかいな!」
…と声を出したところ、それが外マイクに入っていて、バス停に並んでいたお客さん全員に聞こえてしまったとか。
本人は青ざめたそうですが、周りのお客さんが笑ってくれて、場が和んだそうです。
マイク操作は地味だけど超重要
バス運転士は、運転だけではなく、マイクの操作もプロとして重要なスキルのひとつです。
マイクのオン/オフを忘れず、聞かせるべきアナウンスだけが伝わるようにしなければなりません。
でも人間ですから、疲れていたり慌ただしかったりすると、うっかり切り忘れることもあります。
お客さまへお願いと感謝
もし「くしゃみが聞こえた」「ため息が入ってた」と思ったら、それは私たち運転士の切り忘れミスかもしれません。
もちろん、気をつけています。でも、どうかその時は少しだけ笑って許していただけたら幸いです。
運転士って、思っている以上に神経を使う仕事です。私もこの仕事に就いて初めて、その大変さを知りました。そして今では、長年この仕事を続けている先輩方を心から尊敬しています。
まとめ:ミスを笑いに変える、そんな余裕を持ちたい
ミスは誰にでもあります。でも、それを引きずらず、次に活かすことが大事ですよね。
マイクの切り忘れも、その一つ。運転士として、もっと気を引き締めていこうと改めて思う出来事でした。
バスに乗る皆さまも、もし「マイクから変な声が聞こえたな」と思ったら、ちょっとした裏側を知っていただければ嬉しいです。