ついにやってきた、路線バス運転士としてのデビュー戦。
天気は…まさかの雨。
実は、雨の日のバス運行は難易度が高め。視界が悪く、ブレーキの効きも不安定になりがちで、さらに道路も混雑しやすい。そして、お客さんの利用も増えると言われています。そんな条件がすべて揃った中での初出勤でした。
まずはいつも通りの車両点検からスタート。ブレーキやタイヤ、灯火類の確認を終えたら、今日走るダイヤと経路を入念にチェックします。点呼を受け、先輩運転手からの励ましの言葉に背中を押され、緊張の面持ちでバスに乗り込みました。
営業所からは「回送」でスタート地点まで移動。この間に、ブレーキの効き具合やクラッチの感覚を確認しておくのも新人には大切なルーティンです。
到着してみると、バス停にはすでに多くのお客様が…。始発から5つ目のバス停ですでに満車状態になり、これ以上は乗せられないと判断。車外マイクで「申し訳ありません。満車です。次のバスをご利用ください」とお詫びしながら、バス停を通過していきます。
車内は雨の影響で窓が曇り、視界は最悪。
そんな中で、満車状態での坂道発進という難関が待ち構えていました。クラッチとアクセルの加減を慎重に調整しながら、何とかクリア。心臓がバクバクするのを感じつつ、必死でハンドルを握り続けました。
途中で少しずつお客様が降りていき、ようやく車内に立ち客が減ってくると、気持ちにも余裕が。とはいえ、終点の駅には予定より30分遅れでの到着。初日からスムーズにいかないのが現実ですが、それも経験。
到着後、すぐさま折り返し運行がスタート。この日は、合間に営業所に戻り、休憩を挟みながら、数往復をこなす運行スケジュール。運行が終えた時は、体力と集中力を使い切り状態でした。
すべてのダイヤを終え、営業所に戻ったら、日報記入→車両点検→点呼で業務終了。長い一日を終えたとき、正直「やっと終わった…!」という安堵感に包まれました。
次は、少し余裕をもって運転できるように、また明日も頑張ろう!