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【バス運転手は態度が悪い?】元営業マンのバス運転士が語る本当の理由

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「バス運転手って、なんだか態度が悪いな…」そんなふうに感じたことはありませんか?

こんにちは。私は営業職から転職して、現役の路線バス運転士として働いています。正直に言うと、入社前の私も「なんでバスの運転手さんはあんなに無表情で不愛想なんだろう?」と疑問に思っていました。そして自分は、笑顔で元気な運転士を目指そう!と心に決めていました。

しかし、実際の現場に立ってみると、そこには想像していた以上の過酷な現実が待っていたのです。

この記事では、「バス運転手の態度が悪く見える本当の理由」と「それでも私が心掛けていること」について、リアルな現場目線でお話しします。これからバス運転士を目指す方、またはバス運転士に少し厳しい目を向けている方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。

バス運転手が無表情になる理由とは?

入社して間もない頃は、私もできるだけ笑顔で接客しようと心掛けていました。ところが、数ヶ月も経つと、どうしても無表情になりがちな自分に気づきます。

では、なぜバス運転手は無表情になってしまうのでしょうか?その裏には、想像以上に多くのストレスと、安全運行を最優先するための事情があります

毎日の小さなストレスの積み重ね

バス運転士は、1日に何百人ものお客様を乗せて走ります。当然、いろいろなお客様がいらっしゃいます。マナーがよく気持ちのいい方もいれば、そうでない方も。

定時運行を目指すためのストレス

  • 降車時に、小銭の両替やICカードのチャージをする。降車に時間がかかる。
  • 走行中に席を移動する。車内事故防止のため、減速する。
  • 扉付近で立ち止まり、中に詰めない。発車が遅れる。
  • 通路をふさいで、降りる人になかなか道を譲らない。降車に時間がかかる。
  • リュックを背負ったままで降車の邪魔になっている。降車に時間がかかる。
  • 駆け込み乗車をしてくる。発車に時間がかかる。
  • バス停に一般車両が停まっている。乗降に時間がかかるし、危険。

それ以外のストレス

  • 優先席を体の不自由な方に譲らない
  • 大声で騒いだり、車内で携帯電話の通話を続ける
  • 車内で飲食をし、ゴミを放置する
  • 一般車両による無理な割り込み

これらは一例です。小さなトラブルが一日中何十回も積み重なると、自然と心がすり減っていきます。

安全運転に集中するために感情を抑える

バス運転士の最優先事項は、お客様を安全に目的地まで届けることです。そのためには、運転中に心を乱さないことが何よりも重要になります。

マナーの悪いお客さんに出会っても、怒りやイライラで心を乱したり接客に気を取られすぎると、重大な事故につながる可能性もあります。だからこそ、感情を表に出さず、淡々と運転に集中する必要があるのです。

話しかけても無表情に見えるのは、「嫌な態度をとっている」のではなく、「プロとして安全を最優先している証」でもあります。

それでも私は「笑顔で挨拶」を心がけている

現実を知った今でも、私はできるだけ「笑顔で挨拶」をするように心がけています。もちろん、運行時間に相当な遅れがあり、余裕がない時や、疲れがたまった日には、笑顔を見せられなかったり、ひきつっていることもあります。

それでも、やはりお客様に対しての感謝は忘れたくないからです。

例えば、

  • バス停到着時には軽く会釈をする
  • バス停で迷っている方には声をかける
  • 降車時には一人ひとりに「ありがとうございました」と声をかける

たったこれだけのことでも、お客様から「ありがとう」と返してもらえると、仕事への励みになります。そんな小さな交流が、疲れた心を救ってくれることも多いのです。

バス運転手の態度が悪いと感じたら、少しだけ想像してみてください

もし、あなたがバスに乗ったときに「なんかこの運転士、感じ悪いな」と感じたら、少しだけ立ち止まって想像してみてください。

  • 朝から何百人もお客様を運んでいる
  • 交通状況も悪く、神経をすり減らしている
  • トラブル対応に追われいたかもしれない

そして、もし気が向いたら、降りるときに小さな「ありがとうございました」を運転士に伝えてみてください。

ほんの一言でも、バス運転士にとってはものすごく大きな励みになります。

だいき
だいき

私は「いつもありがとう」って降りていくお客様を覚えていて、その方が乗ってこられると、嬉しくなります。

まとめ|バス運転士の本当の姿を知ってほしい

バス運転士が無表情になりがちなのは、決して怠慢でも不機嫌でもないこと。定時運行を目指しながら安全運行に集中しなければならない使命感と、日々積み重なるストレスとの戦いの結果なのです。

私自身、前職が営業だったからこそ、「お客様対応」の重要性はよく理解しています。それでも、現場に立ってみて初めて見えた「運転士の事情」があります。

これからバス運転士を目指す方にも、利用者としてバスを乗る方にも、ぜひ知っておいて欲しいです。そして、少しでも笑顔の運転士が増えていけるように、私もできる限り努力を続けていきたいと思います。

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