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バス停での駐停車禁止と緑のおじさんの対応策

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バス停前に止まったままの車両により、バスが接近できない――
そんな場面をバス運転手として何度も経験してきました。

今回は「バス停 駐停車禁止 緑のおじさん」にまつわる、知られざるルールや、現場での実態、対策方法について解説します。


バス停と駐停車禁止の定義とは?

バス停の駐停車禁止範囲は「標識から10m」

バス停標識の前後10m以内は、原則として「駐停車禁止」とされています(道路交通法第44条)。

特に、下記の条件を満たす場合には完全に違反となります。

  • 車内に運転者がいない
  • 5分以上停車している
  • 荷物の積み下ろしや乗降が目的ではない

つまり「ちょっとだけ停めたつもり」が違反になることもあるのです。


バス運転手の体験談

毎日のように起きる「バス停での違法駐停車」

路線バスを運転していて、本当に困るのがバス停に停まっている乗用車の存在です。毎日のように遭遇します。

運転していない人からすると「ちょっとぐらいやったら大丈夫やろ」と思うかもしれません。
でも、バスってめちゃくちゃ大きくて重たい車両です。乗用車みたいにヒョイッと寄せたり、スッと切り返したりはできません。

しかも、バスには「オーバーハング」と呼ばれる、右左折時に車体の後部が振れてしまうことがあります。うまく寄せないと物損事故のリスクも高まります


高齢者や車椅子利用者にとっては「段差」が大問題

最近は超高齢化が進み、足腰が弱っているお客さんや、車椅子利用の方も多くなってきています。
そういった方々にとって、バス停にちゃんと寄せられないことは大きな問題です。

段差があると

  • 乗降に時間がかかる
  • 転倒リスクが上がる
  • 車椅子のスロープが使えない

など、安全面でも大きな問題になります。


「緑のおじさん」って誰?

正式名称は「駐車監視員」

緑色の制服を着て巡回している彼らの正式名称は「駐車監視員」。
警察から委託を受け、放置車両の確認業務を行う“みなし公務員”です。

  • 活動時間:主に7:00〜21:00(地域によって異なる)
  • 管轄:各警察署の交通課が指定
  • 業務内容:駐車禁止エリアの巡回と放置車両の確認 → ステッカー発行

彼らは「警察官」ではないので、直接逮捕や取り締まりを行うわけではありません。


バス停の違法駐停車に「緑のおじさん」は対応できるのか?

車内に人がいれば対象外

駐車監視員が対応できるのは「無人の放置車両」です。
つまり、ドライバーが車内にいれば“駐停車中”として違反に該当しないのです。

しかし、バスの進路を妨害している状態であれば、交通違反として警察への通報対象となります。


ステッカー貼付のタイミングと回避方法

「貼られる前」に戻ればセーフ

ステッカーは即座に貼られるのではなく、以下のようなフローで発行されます。

  1. 写真撮影(前後・ナンバー・周囲)
  2. 放置時間の確認(5分以内でも撮影されることあり)
  3. 最終確認
  4. ステッカー貼付

この工程のどこかで「すみません!今すぐ移動します!」と戻れば、ステッカー発行前なら取り締まりは中止されるケースが多いです。

📌実例:「戻ったらギリギリセーフでした」との体験談が多数あります。


ステッカーを貼られた後の流れ

放置違反として正式に処理される

  1. 警察から出頭通知
  2. 違反点数の加点
  3. 反則金の納付
違反内容点数反則金(普通車)
駐停車禁止違反2点12,000円
放置車両違反3点18,000円

※詳細は警視庁の駐車違反ガイドを参照。


緑のおじさんと警察官の違いは?

項目駐車監視員(緑のおじさん)警察官
職種委託を受けた民間職員国家公務員
主な役割放置車両の確認と記録違反の取り締まり全般
拘束力なしあり(逮捕・検挙権限あり)
通報対応原則不可可能

緑のおじさんが「これは駐車違反だ!」と思っても、実際の取締りや罰則適用は警察にバトンタッチされます。


違法駐停車の裏にある「無意識の迷惑」

駐車してる本人は「ちょっとだけ停めただけ」と思ってるんでしょう。
でも、バス運転士からしたら、ほんの数分の駐車が大きな影響をもたらすんです。

  • バスが寄せられず、お客さんが不便を感じる
  • 通行人との接触事故リスクが上がる
  • 発車・到着が遅れてダイヤにも影響

何より「公共交通を支える現場」に支障が出るのは、本当に残念なことです。


対策はあるのか?バス運転手の願い

もちろん、すべての違法駐車に対して監視員が即対応するのは難しいとは思います。
でもせめて、バス停のような重要な場所には目を向けてほしいというのが現場の声です。

また、一般ドライバーの方にも

  • バス停付近は停車しない
  • 停める際は標識や地面のペイントをしっかり確認する

という意識をもっていただけると、僕ら運転士だけでなく、多くの乗客が助かります。

まとめ:バス停付近の駐停車は止めよう!

  • バス停前後10mは駐停車禁止
  • 緑のおじさんは“無人車両”のみ対応可能
  • ステッカー貼付前の行動が重要
  • 貼られた後は出頭・支払いが必要

バスのスムーズな運行を守るためにも、ドライバー全員がルールを正しく理解してほしいものです。


よくある質問(Q&A)

Q. 緑のおじさんはステッカーをその場で剥がせる?
A. いいえ、一度貼られたステッカーは「正式な処理開始」の証拠なので、その場で撤回はできません。

Q. 車内に人がいても違反になることはある?
A. 基本的には対象外ですが、車両が完全にバスの進路を塞いでいたり、長時間停車していると、警察に通報されるケースがあります。

Q. 違法駐停車を見かけたらどうすればいい?
A. まずは自社の運行管理者に連絡、状況によっては警察署交通課へ通報


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参考リンク

-バス豆知識
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