こんにちは!路線バス運転士のだいきです。
今回は「真夏のアイドリングストップって、ほんまに必要なん?」というテーマで、現場目線のリアルをお届けします。
真夏にクーラーが効かないバス…これは地獄
夏場の乗務で一番つらいのは、クーラーが効かんバスに当たったときです。
年式が古いバスや、もともとの冷房能力が弱い車両は、外気温が35℃を超えるともう限界。エンジン回してても効きが弱いのに、アイドリングストップなんてされたら…そらもう、地獄です。
アイドリングストップの影響とは?
最近はどの車両にも「アイドリングストップ」が搭載されていて、信号待ちやバス停でエンジンが自動停止します。
これ、エコの観点では大切なんでしょうけど、真夏はどう考えても非現実的。
- お客さんが乗り降りするたびに冷気が逃げる
- 感染対策で窓を開けてるから、冷房が全くたまらん
- エンジン停止中にクーラーも止まる
結果、「クーラー効いてへんやん…」と、お客さんからクレームが来ることも。
体調不良者も毎年出てくる
これはほんまに深刻なんですが、暑さで気分が悪くなるお客さんが毎年何人か出ます。
特に高齢の方や小さなお子さん連れの場合、車内が蒸し風呂状態やとリスクが高まります。嘔吐されたり、途中で降車されたり、運転士側も対応に追われます。
運転士にもじわじわ効いてくる
もちろん、我々運転士も人間です。炎天下で何時間も走ってると、集中力も落ちてきます。
運転席の冷風口だけ当ててもしのげません。バッテリーの負荷も増すし、エンジンの調子も心配になります。
「エコ」って言葉はよく聞くけど、ほんまに“みんなにとって”良いことなんやろか?と、毎年夏になると疑問に思います。
もしも嘔吐などのトラブルが起きたら?
お客さんが車内で嘔吐された場合、以下の対応をとることになります。
- 会社に連絡して、バスを代えてもらう
- 雑巾・消毒液などで応急処置し、終点まで運行
判断は現場で行いますが、どっちにしても大変です。
臭いも残るし、他のお客さんからも「大丈夫?」と不安の声が上がります。精神的にもきつい仕事です。
それでも現場は工夫しながらやってます
暑さを少しでも和らげるため、営業所に戻ったら洗車機に入れる、運転前や途中でこまめに窓を開けて空気を入れ替えたり、バス停で少しエンジンを止めずに待ったり、地味な工夫をしています。
でも、正直なところ「焼け石に水」。新型バスに入れ替わるまでは、我慢と工夫でなんとかやりくりするしかありません。
おわりに:安全・快適のバランスって難しい
環境問題に配慮しながら、安全運転と快適な車内を両立するって、ほんまに難しいです。
現場からの声としては、「真夏だけはアイドリングストップを一時的に解除してほしい」というのが本音。機械にはできへん“温度調整”を、もっと現場目線で考えてもらえるとありがたいなと思います。
バス運転士という仕事は、表には見えにくいけど、こんなふうに日々の細かな気配りと判断の連続です。