生協の個配スタッフとして働いていた頃、一番悩まされたのは「駐車スペースのなさ」。団地ならまだしも、一般道沿いや都市部のマンションでは、停める場所を探すだけでひと苦労。今回は、そんな「配達の裏側」にある駐車の苦労と、そこから得た教訓をお伝えします。
団地はありがたい存在だった
生協での配達ルートに「団地」があると、本当に助かりました。
というのも、団地にはある程度の共用スペースがあり、短時間ならトラックを停めていても問題になりにくいことが多かったからです。
駐車場所の確保ができるというだけで、配達効率はグッと上がります。
それに比べて、一般道沿いや狭い住宅街、ましてや都市部のマンション群は、まさに“戦場”。
路駐リスクと緑のおじさんとの戦い
駐車スペースがないエリアでは、やむを得ず路上駐車せざるを得ませんでした。
運送会社のドライバーさんたちも同様の苦労をしていると思います。
しかし、違法駐車のリスクは常に付きまといます。
もし「緑のおじさん」に見つかってしまえば、交通違反の反則金は“自腹”。
このプレッシャーは、毎日小さくないものでした。
ドライバー仲間と「この辺は出没率高いから気をつけて」と情報交換をしていたのも、今となっては懐かしい思い出です。
マンションは見た目以上にハード
戸建て住宅なら、玄関まで数歩で商品を届けられます。
しかし、マンションになると話は別です。
まず、駐車場所を探す。
次に、エントランスを探し、オートロックを突破し、エレベーターで階を移動。
ようやくお客様の部屋にたどり着くころには、1件で15分以上かかることも。
しかもその間、車は無人。
「今ごろ切符切られてないやろな……」と、内心はいつもヒヤヒヤでした。
有料パーキングという苦肉の策
とくに時間がかかりそうな配達先では、少し離れたコインパーキングに停めることもありました。
もちろん、これは経費です。
ですが、配送効率がめちゃくちゃ悪くなるので、極力使っていませんでした。
駐車スペースがないというのは、配達業務にとって致命的な問題なのです。
配達の「時間との戦い」が教えてくれたもの
生協の仕事は「時間との戦い」でした。
特に、共働き家庭が多い地域では「置き配」も多く、温度帯ごとに保冷するのに時間がかかりました。
この1分1秒を争う感覚は、実は現在の路線バス運転士の仕事にも活かされています。
バスもまた、分単位のダイヤで動く世界。
どんなに道が混んでいようが、お客様の乗降に時間がかかろうが、運転士は常に「時間」を意識しています。
生協時代に鍛えられた時間管理とプレッシャー耐性は、今も自分の血となり肉となっています。
まとめ|「駐車スペース」は配達員の死活問題
生協の配達スタッフ時代、駐車スペースの有無は日々の業務効率を大きく左右するものでした。
団地のような配達しやすい環境もあれば、都市部のマンションのように一件一件が重たく感じるエリアもあります。
緑のおじさんの影、路上駐車のプレッシャー、どれもリアルな“あるある”であり、配達員の裏の努力です。
そして何より、そういった経験は、転職先でもしっかりと活かされていると実感しています。
生協時代の「気づき」や「耐性」は、どんな業種にも通用する財産になる──それが、私の実感です。
Q&A(FAQ形式)
Q. 配達中の駐車違反は会社が払ってくれるの?
A. 基本的には自己責任・自腹の会社が多いです。
Q. 生協の配達は1日に何件くらい?
A. 地域や担当エリアによりますが、40〜60件程度が平均でした。駐車スペースの有無が効率に大きく影響します。