40代から路線バス運転手へ転職。研修もいよいよ終盤に差し掛かり、いよいよ「実車教習」へ。ここからが、まさに”本番”とも言えるフェーズです。
まず、一次教習の終了試験に合格すると、次のステップは「路線の習得」。路線は複数あり、しかも一つの路線の途中で分岐があるパターンも少なくありません。
単にルートを覚えるだけではなく、「どの交差点で分岐するか」「どの車線にいないといけないか」「どの信号でどちらに曲がるのか」といった細かい記憶が必要です。
最初は混乱の連続でしたが、建物や看板などを目印にして、ひとつずつ確認していきました。
そして、いよいよ始まったのが、実際にお客様を乗せての実車教習です。
今までの研修とは緊張感がまるで違う!
初めてお客様を乗せて走ったときは、正直、心臓が口から飛び出るかと思うほど緊張しました。普段なら問題なく踏めていたアクセルやブレーキも、足が思うように動かない…。
「もし間違ったらどうしよう」
「バス停にうまく止まれなかったら…」
「お客様から声をかけられたらどうしよう?」
そんな不安が頭の中をぐるぐる。
特に、夜間や雨天時の運転は本当に難しかったです。
ライトの反射で車線が見えづらく、バス停の位置も分かりにくい。
「こんなにも視界が悪くなるのか…」と驚く場面が何度もありました。
それでも、指導教官のアドバイスと、自分なりの復習を重ねながら、約2週間の実車教習を乗り越えることができました。
実車教習の最後には、また試験が待っています。
運転技術はもちろん、接客対応や安全確認などが見られています。
何とか無事に合格をもらえたときは、ほっとしたのと同時に、ようやくプロの運転手としてスタートラインに立てた実感が湧きました。

