広告 元・生協職員の回想記

「生協の配達は楽じゃない!新人時代に感じたプレッシャーと今の思い」

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はじめに:生協の仕事って楽そうに見えるけど…

「主婦と楽しそうに話してるだけで、ええ仕事やな〜」

私が生協に入協する30年以上前、そんな風に思っていました。
しかし、いざその現場に立ってみると、想像とまったく違う厳しさがそこにはありました。
今回は、私が新人だったころのグループ配達のエピソードを通じて、生協の仕事のリアルをお伝えしたいと思います。


新人時代の洗礼:グループ配達のプレッシャー

私が入協した当時は、今のような個別宅配中心ではなく、「グループ班」と呼ばれるスタイルが主流でした。
3人以上の方が当番さんのお宅に集まり、グループごとに商品を配達するという方式です。

組合員さんたちは、毎週決まった時間に玄関先で待ってくれています。
それはありがたい反面、「時間を守らなあかん」というプレッシャーでもありました。

新人の私はペース配分がまったくわからず、組合員さんと少し話し込んだだけで、あっという間に配達が遅れだす始末。
もちろん、待っている方をあまりお待たせするわけにはいきません。


優しい人、厳しい人、それぞれの声に救われた

グループ班にはいろんな方がいました。
「新人さんなんだから、そんなに気にせんでええよ」と声をかけてくださる方も多く、本当に救われました。
一方で、「遅いわね、もうちょっとちゃんとしてよ」と厳しい意見をいただくことも。

でも、その厳しさにも理由があるんです。
主婦の方は忙しいので、届いた商品をすぐに、冷凍・冷蔵・野菜と温度管理をして、冷蔵庫に片付けないといけません。主婦はその後の予定も詰まっていますから、当然かもしれません。


品温管理、時間制限、営業ノルマ…新人には過酷な現場

当時はとにかく荷物が多く、今よりも手作業が多かった時代です。
品温管理(チルド・フローズンの管理)に加え、時間制限、営業目標など、頭の中が常にパンパン。
正直、新人時代は「これは無理かもしれん…」と感じることもありました。

でも、仕事が19時を過ぎることは基本的になく、仕事終わりに同僚たちとよくご飯を食べに行って、
「今日もしんどかったな」「また○○さんに怒られた〜」なんて愚痴をこぼしながら乗り越えていました。


非営利団体=楽な仕事?そんなわけない(笑)

生協は「非営利団体」ですし、「公務員みたいなもんちゃうの?」なんて甘く考えていました。
でも実際には、「現場の人間力」と「責任感」が強く求められる世界です。

特にグループ配達では、人との関わりが密接になる分、トラブルも多く、
「対人力」「段取り力」「判断力」と、社会人としての土台を自然と身につけていく環境でした。


今の私を作った“生協時代”に、今は感謝しかない

当時は毎日が戦いのようで、正直「辞めたい」と思ったこともあります。
でも、あの時代があったからこそ、いまの私があります。

今では路線バスの運転士として、また違った“地域に寄り添う仕事”をしていますが、
人との向き合い方、現場対応力、クレームに折れない心など、全部あの頃に学びました。

あの頃の経験に、今では感謝しかありません。


まとめ:生協の仕事は、人間力を育ててくれた

生協のグループ配達は、単に「モノを運ぶ仕事」ではありませんでした。
人との関わりの中で、喜びやしんどさ、プレッシャーや達成感を感じる、まさに“人間仕事”。

新人時代の私にとっては厳しい現場でしたが、それ以上に学びと成長がありました。


(文・だいき)

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