え、駅弁!? 隣のバスで見かけた衝撃シーン
ある日の乗務中。片側4車線、合計8車線ある大通りの信号待ちでふと隣に目をやると、別会社の路線バスが止まっていました。
すると、そのバスの運転席のすぐ後ろあたり、いわゆる“オタ席”に座っている男性客が、なんと駅弁らしきものを広げてお食事中!
外の景色を眺めながら、落ち着いた様子で箸を動かすその姿。まるで観光列車の食堂車にでも乗っているかのような雰囲気です。
いや、それ…路線バスやで?
パンやスナックは見慣れたけど、駅弁は初体験
バス運転士をやっていると、軽食をつまむお客さんを見かけるのは正直めずらしいことやありません。
マクドのポテトを食べてる人や、コンビニのパンをほおばる人くらいなら、「ああ、またか」程度で見過ごせます。
でも、あのときの“駅弁”スタイルは別格でした。
ちゃんとお箸を使って、姿勢正して、丁寧に食事されてて…。なんや、そこだけ別世界みたいで笑ってしまいました。
運転士も見て見ぬふり?注意せんのはなぜ?
気になるのは、そのバスの運転士さんの反応。
気づいてたっぽいけど、注意してる様子はなし。まぁ正直なところ、自分がその立場でも声かけへんやろなぁと思いました。
理由はふたつ。ひとつは、食事そのものが大きな迷惑になってないケースが多いから。
もうひとつは、あまりにもくつろいではると、「まぁ…ええか」って気持ちになるんですわ。
もちろん、車内飲食が禁止されてるバス会社も多いし、状況によっては注意すべき場合もあります。
でも、あの日の駅弁おじさんには、なんや不思議な“無害感”が漂ってたんですよね(笑)
路線バスは「日常の足」…でも時々“非日常”がある
バスって基本は「日常の移動手段」です。
通勤通学、買い物、病院…。お客さんにとっては“いつもの道”を走る乗り物。
でも、そんな中にときどき現れる「非日常」の瞬間がある。
今回の駅弁おじさんもそのひとつ。どこに行くのか知らんけど、その道中を最大限楽しもうとしてる姿勢は、なんや尊敬すら感じました。
「運転士やってると、ホンマいろいろあるわ」って、つくづく思います。
まとめ:路線バスの景色も、誰かにとっては“旅”になる
駅弁を広げて食べていたお客さん。
その姿を見て、最初は驚いたけど、なんや心が和みました。
乗る人の数だけドラマがある、それが路線バスの面白さ。
毎日同じようで、ちょっとずつ違う一日。
今日もハンドルを握りながら、そんな“物語”の一部になってるんやなぁと感じます。
路線バス、奥深いでほんま。